探偵事務所に浮気調査を依頼するとなると、当然考えるのは「浮気調査の報告書って何?」という疑問ではないのでしょうか。
浮気調査の報告書は探偵にとっては当たり前のものですが、依頼者の方にすれば今までの人生で一度も聞いたことがない言葉だったりします。
そのため、説明を受けてもよくわからない。でも何度も聞き返すのは失礼かと思い、とりあえずわかったふりをしておく。なんて人もいるかもしれません。
そこで、今回は改めて聞けない浮気調査の報告書について詳しく、できるかぎりわかりやすく説明したいと思います。
■浮気調査の報告書とは?
まずは簡単に浮気調査の報告書について説明します。
浮気調査の報告書というのは、浮気調査中に探偵が集めた情報を全て記した書類のことです。
では、具体的に探偵が集めたどんな情報が記されているのか見ていきましょう。
〇写真
報告書で最も重要となるのが、探偵が撮影した映像の写真です。
探偵は調査中に常に撮影を行っていますが、それは浮気の証拠として映像証拠ほど決定的なものはないからです。
映像証拠として撮影されるのはホテルや浮気相手の自宅などに出入りする様子がメインとなりますが、その前後の行動も含めて撮影され、報告書にのせられます。
〇文章
文章は探偵が見聞きした状況を分刻みで詳細に記していきます。
基本的には調査開始にはじまり、対象者が建物から出てくる瞬間、浮気相手との接触、帰宅までの一連の流れを文章で説明していきます。
浮気調査の報告書の文章はかなり簡潔に記されており、探偵の主観は一切はいってきません。
例えば車の色についての記載も「赤色の車」という書き方はされず、「赤系統」「赤系の色」といった記載になります。
これは具体的には赤色であったとしても、明かりの有無や角度などにより色の見え方は大きく異なるからです。
「赤ではなくワインレッドだった」「赤ではなく紫だった」といった反論が飛んでこないように、探偵は主観的な文章は一切なく、明らかに何色かわからない色は~系の色と記します。
こうした書き方をする理由は、のちに裁判で使うことを前提にしているからです。
裁判では細かな表記の揺れ一つが仇となり、証拠能力を否定されてしまうこともあります(先ほどの色の表記など)
そこで、探偵事務所の浮気調査の報告書の正確さを優先するとともに、事実がはっきりしないものは一切はっきりと書かないというルールも徹底しています。
〇住所や連絡先
調査中にターゲットが出入りした建物や店舗、ホテルなどの連絡先も報告書に記されています。
建物や店舗、ホテルなどの住所はのちほど裁判でも重要視されますし、依頼者が浮気調査の現場を確認しに行くときにも使えます。
また、住所だけでなく電話番号なども記されています。
あとでその場所が気になった電話をして確認するのが良いでしょう。
他にもGPS調査を行った場合にはGPSの位置データの報告書が。
浮気相手の所在確認を行った場合には、浮気調査の報告書とセットにその報告書もついてきます。
■浮気調査の報告書の使い方
浮気調査の報告書はもともと裁判での使用を前提にしていると書きましたが、その理由は離婚や慰謝料に関わる裁判で使われることを目的に作られているからです。
ただし、裁判というのは浮気トラブルが悪化した最後の舞台であり、通常はそれ以前に解決します。慰謝料請求なら家庭裁判所にいくまでもなく示談で金額がまとまることも多いですし、離婚においても裁判にまで発展することは少ないです。
〇慰謝料請求のために使う
浮気調査の報告書は慰謝料請求を行うときに最大の効果を発揮します。
慰謝料請求では、まず相手側が素直に浮気を素直に認めることがないと思っておいたほうが良いです。
特に浮気相手に対して慰謝料請求が行われるような場合は、認めないどころか返事すらかえってこないということもざらにあります。
こんな時には証拠が無い場合に簡単に言い逃れをされてしまいますし、相手が争う姿勢を見せてきたら弁護士もついていてくるため、慰謝料請求そのものを無効にさせられてしまいます。
ですが、詳細な情報が記載された浮気調査の報告書なら、相手に弁護士がついていようとも浮気の照明はたやすくなります。
〇離婚でも有利に立てる
浮気をしている人間の離婚を拒むためにも浮気調査の報告書は役に立ちます。
なんとしても慰謝料を避け、離婚を成立させようと考えている人間は浮気の事実を絶対に隠し通したいと考えています。
こういう人間に浮気を認めさせるのはとても苦労すれば、言い逃れができない証拠が詰まった浮気調査の報告書があれば相手の離婚を拒否することができます。
■浮気調査の報告書は探偵事務所唯一の商品
浮気調査の報告書になぜそこまで探偵はこだわっているのかというと、探偵事務所とって浮気調査の報告書が唯一の商品だからです。
探偵事務所の仕事は尾行、張り込み、聞き込みなど様々な方法がありますが、それらは全て調査を行い、情報を手に入れる。もしくは浮気の証拠を手に入れるためにあります。
なぜその証拠を様々な専門技術を用いて、リスクを回避しながら手に入れているのかといえば、探偵事務所唯一の商品がその情報だからです。
情報というと曖昧ですが、その情報が形となったものが浮気調査の報告書であり、依頼者はその報告書に対して浮気調査の料金を支払っているのです。