夫や妻に浮気をされた方は経験があるでしょう。フラッシュバックはただ単にイヤな出来事を思い出すのとは違い、過去に体験したのと同じように心と体が強く反応し、恐怖、激怒、憎悪、孤独、麻痺などの強い感情を引き起こします。そんなフラッシュバックの対処法を教えてくれるのが服部信子著『今すぐできる心の守りかた フラッシュバック・ケア』です。
フラッシュバックバックの大前提
フラッシュバックで蘇るのはあくまでも記憶で、過去の出来事に過ぎません。そう自覚するとわかって初めてフラッシュバックは軽減します。フラッシュバックが起こっているときは、まず実際に今身の危険がある場合は安全の確保を最優先します。それを踏まえて、今に意識を向け、安全に気づくことが基本です。その上でリラックスするスキルを身につけます。
自分が安全であることを認識する
フラッシュバックは脳が何かの情報をケガや命にかかわる危険と間違って判断したタメに起こります。普通に社会で過ごしているとほとんどの状況は、ケガや命の危険はなく物理的に安全です。その物理的安全に気がつくこと大切です。
1.昔の出来事を、昔の記憶として感じる
2.今の状況を、今の現実として感じる
3.結果的に心と体の反応がおさまる
2つのフラッシュバックの対処法
フラッシュバックの対処法は体と言葉の2種類があります。
人には体の感覚に集中する方が効きやすいタイプと、言葉の暗示の方が効きやすいタイプがあります。まずどちらも試してみて効果がありそうなものを選択しましょう。
体を使う対処法は、以下のようなものがあります。
1.目を開けたり閉じたりして内側に向かっている意識を外側へ向けるようにする
2.周囲を見回して、過去の浮気などで害を与えた人や出来事がこの瞬間にはないことを確認し、過去の状況と違いに気づき、体も何ともないことを確認する。
3.聴覚、嗅覚、味覚を使ったり体の動きで「今、ここ」を感じる。
言葉を使った対処法には
1.フラッシュバックだと認識させる言葉を自分に言い聞かせる。
2.今の日時と年齢や状況を言う
3.目に止まったものや感触を描写する
などがあります。
その他、沢山の対処法が紹介されており、自分がしっくりくるものを見つけることが大事です。対処法を行った後に、マシになったという自分の変化に気づき、その変化にとどまることが重要です。「ちょっとずつだけどマシになっている」という安心感が、さらなる安心感を呼び、正のスパイラルに繋がっていきます。
根気強く続けることで習慣化できれば、フラッシュバック克服が期待できます。