子供のネグレクトや女性の貧困などはマスコミでも取り上げられることが多いですが、あまりスポットライトが当たらないのが弱者男性の存在。
トイアンナさんの著書『弱者男性1500万人時代』のアンケートによると、日本の男性の4人に1人が弱者男性を自認していることになります。
世界価値観調査の結果が現す恐るべき事実
電通総研がまとめている『世界価値観調査』によると、日本の未婚女性は先進国25ヵ国の中で最も幸福度が高いという結果が出ています。さらに、なんと日本の未婚男性は幸福度がワースト1位なのです。男性の既婚者と未婚者では圧倒的に不幸だと感じているようです。
またDVというと「女性が男性から受ける」というイメージが固定化されています。
しかし、内閣府の調査によると、女性が4人に1人がDVを受けているのに対し、男性は約5人に1人が女性からDV被害を受けていることが分かります。しかし、実際の被害者数が男性の方が少ないのは、男性の被害は被害と認められることなく透明化されているからです。
男性は女性よりもこれだけ弱い
まず男性の方が女性より平均寿命が短いのは当然ですが、自殺も多いのです。
年間の自殺者は男性の方が女性より約2倍も多くなっています。一方、女性は自殺未遂が多く、男性の方が自死を選んだとき、より確実に死ねる手段を選択するようです。
配偶者がいる男性の平均死亡年齢が約81歳に対し、未婚男性は約66歳で約15歳も早く亡くなります。こうしてみると、男性の長生きの秘訣は「結婚して離婚しないこと」と言えそうです。
意外なことにセルフネグレクトになる確率は女性の方が多いのに、孤独死の数は男性の方が圧倒的に多くなります。セルフネグレクト状態になった場合、男性の場合、周囲との関わりが絶ちやすくて、気がつかれない、介入しにくいことが原因のようです。
また男性は「きつい、汚い、危険」の労働条件が厳しい仕事につきやすい傾向があります。
さらに「犯罪白書」においても犯罪被害に遭う比率は男性が64.2%と男性の方が被害に遭いやすいことが分かっています。世界的に見ても殺人被害者の80%が男性で、実は被害者になる男性はとことん被害者になりやすい傾向があります。
男性の方が治安の悪い街に流れ着きやすく、ホームレスの男性比率は95%。男性は貧困に陥ったときに、いきなりホームレスになってしまうリスクがあり、治安の悪い地域に流れ着き、被害に遭いやすいという悪循環を抱えています。
男性が弱者化する背景には、男性が加害者にまわるケースも多く、社会が男性を弱者と認識していないため救済するシステムがないことや、本人が「原因は自分にある」と自責傾向にあり、他人にすがりにくいことも要因です。
家族・地域・制度のつながりが断ち切れて、困窮に陥った場合、たちまち弱者化してしまいます。
浮気をする女性も年々増加傾向にあり、不特定多数の浮気相手がいる女性も少なくありません。