スウェーデンの心理学者アンジェラ・アオラ著『不倫の心理学』では浮気を11のタイプにまととめています。今回はそのうちの後半6種類を紹介します。
浮気の種類⑦権力の不均衡
アンジェラは長年の調査結果の上で「より大きな権力を得ると浮気しやすい」と結論づけています。
権力は自信を高め、自信は人を惹きつけやすくなります。その結果、興味がある人に近づき、浮気のリスクが高まります。収入も権力と結びついており、経済的不均衡、パートナーとの稼ぎが不釣り合いだと浮気のリスクも高まります。
浮気の種類⑧戦略
英語圏では「昇進に有利な浮気」と呼ばれているもの。所属する組織の上司と同僚と浮気をすることでキャリアを望む方向へ持っていくチャンスを増やします。
アンジェラの友人は「セックスとひきかえにトップの地位を得る行為」と呼んでいます。
浮気の種類⑨スリル
人によってはリスキーなこと、禁じられたこと、危険と隣り合わせの人生が好きな人もいます。発見されそうになったり、暴露されそうになったりといった刺激が既存のルールからはみ出しそうになるスリルが快感になり浮気をします。
このようなタイプの人は幸せな結婚や恋愛をしていても浮気をしています。
浮気の種類⑩バリエーション
どんな人にだって個性があり魅力があります。それは性的な部分も同じです。いろんな異性の多様性に興味があれば、パートナー以外の大勢の異性が浮気相手の対象となるので浮気の可能性が高まります。
このタイプも⑨のスリルタイプと同様に幸せな結婚や恋愛をしても浮気をします。
浮気の種⑪愛着理論の不安定な回避型
愛着理論では人との情緒的な絆を結ぶタイプを3つのグループに分類しています。
➀安定的なグループ
他人と親しくなるのが簡単だと感じる人です。人に見捨てられることをあまり心配せず、他人が近づいても不快に感じません。
②不安定なアンビバレント型
他社と親しくなることを楽しめるものの問題は他者が与えてくれる以上の親密さを求めるあまり、相手を怖がらせることもあります。1人でいると何かが欠けているように感じてしまう。
③不安定な回避型
野心的で仕事もよくこなすが他者との距離が近くなることをあまり快く思いません。自分が求める以上に相手が求めていると感じると一定の距離をとります。このタイプにとってパートナーが接近しすぎると自分らしくいられなくなって精神的な息苦しさを感じます。
そのために取る戦略はケンカと浮気です。
英語圏ではこのタイプの浮気を「親密さ回避型の浮気」と呼ばれています。
アンジェラは浮気の種類を並び立てた最後に、人間のあり方は本当は一夫多妻制ではないのかもしれないと結論づけています。