パートナーが不倫して、いざ別居・離婚となると、実家に戻らない限り、再び女性の一人暮らしに逆戻りする人も多いかもしれません。
そこで油断していると、女性を狙う犯罪に巻き込まれてしまいかねません。
「ALSOKが教えるおひとり女子が自分を守るための本」と、プロの探偵目線から女子の一人暮らしの防犯のポイントを解説します。

 

 

大前提・犯罪のチャンスをつくる3要素

 

まず、防犯の大前提として犯罪が発生する3要素を把握しておきましょう。

・動機を持った犯行者
・格好の標的
・有能な監視者がいない状況

この3要素がピッタリ重なったときに犯罪のチャンスが生まれ、女性をターゲットにした犯罪者はそこをついてきます。残念ながら事前に犯行者を減らすことは不可能です。
だとしたら、女性にできることは「格好の標的」にならないこと。つまり、歩きスマホなどをしてスキを作り尾行をされないこと。
「有能な監視者がいない状況」、つまり人通りのない通路や暗がりなどに近寄らないことなど。犯行者が「今だ!」というチャンスを与えないようにすることです。
女性の一人暮らしは、まさに「有能な監視者がいない状況」となり、さらに不用心に「窓に鍵をかけない」場合、犯行者の格好の標的になってしまいます。

 

夜道では常に注意を怠らない

 

本書によると、夜道を歩くときは、

・「周囲を警戒しながら早歩きし、ときどき後ろを振り返って、警戒しているオーラを醸し出す」曲がり角、生け垣、駐車場、人が隠れやすい場所には警戒してください。
・「イヤホンで音楽を聴かない、歩きスマホをしない」注意力散漫になっている状態で、犯行者が狙いやすい。
・「遠回りでも明るい道を選ぶ」たとえ遠回りでも、人通りが多く、近くに人が住むルートを選びましょう。

また防犯ブザーを手に持ちながら歩き、いつでも鳴らせる状態にしておき、何かあったらいつでも駆け込める交番やコンビニを意識しておきます。
定期券などを見える位置に出しておくと、犯行者に最寄り駅が特定されて原因にもなるので隠しておくことをお勧めします。

自宅を出るとき、帰るときの注意

自宅から出るときは玄関だけでなく窓の鍵をかける習慣をつけましょう。オートロックでも玄関の鍵を必ず閉めます。エントランスの扉は開いたタイミングで侵入できます。

家の鍵を開けるときは、周囲を確認して、開けたら素早く入ってすぐ鍵を閉めます。住人が玄関のドアを開けるタイミングは暴行事件の典型例です。ドアを開けたままもたつかないようにして、犯行のチャンスを減らしましょう。

マンションの上の階でも油断してはいけません。室外機、排水溝などの足場があれば犯罪者はいくらでも侵入してきます。上の階であっても窓の施錠は忘れないでください。