不倫はなぜなくならないのか?
脳科学者の中野信子さんはもともと人類は一夫一婦制に向いてないと断言します。

もともと子孫をたくさん残すために、たくさん子供は生んだ方がいいので、一夫多妻か多夫一妻の方が妊娠、出産ができるので、その方が都合が言い訳です。

社会的な都合で無理矢理、夫婦と言う型にはめ込んでも、もともと不自然なのだから、崩れてしまってもなんら不思議でもありません。

不倫をしてしまう人は、社会的なルールよりも、本能や自分の思いに忠実なのでしょう。

中野信子さん著「不倫」から不倫をする人のメカニズムを紹介します。

 

不倫を脳科学で検証する

 

不倫の遺伝子がある?

プレーリーハタネズミは一夫一婦型で生涯添い遂げます。

もし、伴侶が亡くなっても一生異性を寄せ付けません。

ところが、そっくりの種類のサンガクハタネズミは乱婚型でオスメス次次と相手を変えていきます。

この二種類のネズミ遺伝子的な違いはパゾプレシンという脳内ホルモンを受け取る力が強いか弱いかのだけです。

パゾブレシンは、最近話題の幸せホルモン・オキシトシンによく似た化学構造で、親切心、感受性などが強くなり、
一夫一婦制を強くする行動をとるよようになります。

人間も遺伝子の違いで、大きく分けると「貞淑型」と「不倫型」の2つがあって、数も半分です。

人類は不倫するタイプと不倫しないタイプの二手が混在して生活しているのです。

「不倫型」の男性の場合、離婚率も未婚率も上がります。

一方、女性型の場合は、不倫率は上がりますが、離婚率と未婚率はさほどでもありません。

相対的見て、人類が一夫一婦制を維持するのは向いていないと言えそうです。

不倫しやすい人間のタイプ

不倫のしやすさは【愛着スタイル】人間の愛着するタイプによって変わるとされています。

愛着スタイルは人間関係を築いていく上でベースとなる認知の様式です。

「その人がどのようにものごとを捉えているか」のパターンになります。

愛着スタイルは【安定型】【回避型】【不安型】の3つです。

世話をしない母親の元で育てられた子供はストレス耐性が低く、愛情をいっぱい受けた子供はストレス耐性が高くなります。

安定型

安定型は赤ちゃんの頃にお母さんやお父さんのふれあいがうまくいったタイプです。
他人を信用して、積極的に関わろうとします。
約6割の人が安定型です。

安定型は一夫一婦型の性行動を選択します。

安定型はパートナーを大事にして、幸せな家庭を築きます。

一方、親にかまってもらえなかった子供は「親にはかまってもらえない」と失望して、
人とのコミュニケーションに消極的になり回避型になるか、必要以上に人との関わりを求めてしまう不安型になります。

回避型

回避型の子供は人との距離をおいて自分から孤独を求めるようになります。
接触しても邪険にされて傷つくのを回避するために、自分を守るためにあえて人から距離を取ります。

回避型は人間関係にネガティブなので、恋愛を回避する傾向があります。

回避型は誰とも深い付き合いになりたくないが、たくさんの人と軽い関係を持ちたいとのぞみます。

人をモノとして扱う傾向があって、他人を自分のための道具として使ったり、支配してしまう傾向があります。

結婚してもモラハラやDVになる傾向があるようです。

愛情と性行為を切り離して処理できるため、愛情がなくてもセックスできるようになります。

絶倫社長で何人もの愛人をローテーションしている人が典型的なタイプでしょう。

 

不安型

 

同じ親が世話をしなかった場合でも、回避型と違い不安型
は配性になったり、親子をコントロールしたり、逆に拒否したりします。

いわゆるメンヘラですね。

あえて困らせる行動をして、親を試すのです。

不安型は母親がいなくなると、泣くだけでなく、母親がいなくなっても激しく母親を攻めます。
そばにいてくれる人がいればしがみつくタイプです。

いわゆる「かまってちゃん」になります。
自立して行動しなければならない時にも、相手にいてもらわないといけないのです。

不安型の人にとって、性的パートナーは自分を支えてくれる存在で、性的な奉仕は自分への愛情への交換になります。

セックスの行為自体がその人の存在証明になります。

不安型の人がセックスに積極的になるのは、パートナーの愛情や献身が失われそうな時です。

不安型はさびしさを紛らわせたり、相手の機嫌をそこねないためにセックスをします。

本当は愛していなくても、強く求められると応えてしまうことがあります。

夫や恋人との関係がうまくいかなくなって、愛情を感じられなくなったら、愛情を求めて自分にかまってくれる人に心を移りです。

そんな人をパートナーに持つと、つねに愛情をかけていなければならず、しかも、すこし目を離すと浮気されてしまうリスクがあるので、振り回されてしまうでしょう。

まとめ

 

同じ愛情に恵まれなかったタイプでも回避型と不安型では性に対する姿勢が真逆ですが、結果的には不倫に走ってしまう要素があるは共通しています。

また愛情スタイルは先天的なものではなく、成長過程で作られていくものなので、近くに安定型の人がいればそのホルモンの影響を受けて次第に安定する可能性もあります。

しかし、その逆の不安も……

回避型、不安型の人の影響を受けて安定型の人の性格も変貌してしまう危険もあります。