片付けや掃除が苦手でも買い物は好きだから家にはモノがいっぱいになっていませんか?
汚部屋になってしまう人はただ「だらしない」とか「仕事で燃え尽きて私生活どころじゃない」ではなく、中にはADHDが隠れていることが多いのです。
ADHDタイプに向いた片付け方は万人に向いています。
「ADHD脳で困っている私がしあわせになる方法」から片付けの仕方を中心にモノとの関係の見直し方を考えていきましょう。
片付けは高度な脳機能が必要な作業
親から「片付けなさい」と言われていない人はいないと思います。
ADHDタイプは散らかすのは得意でも片付けが大の苦手なのです。
なぜでしょう?
片付けとは、整理、収納、掃除と複雑ないくつもの工程があります。
いくつもの工程が複雑に関わった作業です。
ADHDタイプは実行機能が人より少し事前に計画を立てて、それを一つ一つ実行に移すことがとにかく苦手なのです。
だから一般的な片付け本を読んでもできる気がしないと思うのは当然です。
「片付けなくても死にはしない」
確かにその通りですが、そのかわり「モノを探す」「みつからないから新しいものを買う」の悪循環。
時間と空間という大切なものを失っているのです。
まとまった時間さえあれば、整理できるのに……
と思ってもそのまとまった時間はいつまでも来ません。
覚悟を決めて、今から片付けをスタートしましょう。
人間は7日間海外旅行に持っていくもので生きられる
部屋を片付けると決めたらまず家の中の広大なものを出さなくてはいけません。
でもADHDタイプは捨てるか残すかの判断をするのが苦手で一般的な方法は使えません。
よくある方法として同じものを一箇所に集めて「捨てる」「残す」「考え中」の三つの箱に分類しましょうというものがあります。
これは危険です。
きっとほとんど全てのものが残すか考え中に入るので、本や雑貨で部屋中が大混乱で収拾がつかなくなります。
そこで、まず旅行に行くつもりで七日間の衣類や靴や下着や化粧品を部屋の一部にまとめておきます。
毎日そこで着替えそこにあるものしか使わないのがルールです。
どうしても足りないものがあれば1、2着は追加するものも許可します。
洗濯したらまたそこに戻し、ここでしばらく生活したら、他の服は大して着ないということに気がつきます。
厳選した1軍の服ばかりですから毎日気持ちよく着られます。
ADHDタイプの片付けは最初のハードルは徹底的に下げる
とかく片付けは億劫なものです。
とくに山のようにモノがあった場合、みるだけでうんざりします。
そこで片付けをスタートする場合も、
・最初のハードルを思い切り下げる。
・ご褒美をちゃんと設定する。
がポイントになります。
最初は、片付け名人の動画を見るぐらいで充分です。
そこからテンションが上がったら、部屋の一部を片付けるだけに限定して片付けて、けして欲張ってハードルを上げると、今度は片付けに夢中になって、他のやることが手につかなくなります。
これだと、急なダイエットと同じで長続きしなくなります。
あくまでも完璧主義はやめて、少しずつ、1区画ずつがポイントです。
不要品の処分は鮮度の高いうちにすませる
ゴミはゴミになった瞬間に片付けるのが鉄則です。
郵便物で処理するものは一時保管箱に入れておいて後で処理しようと思ったら、いつの間にか部屋中が一時保管箱になりかねません。
著者の中島美鈴さんは即やらなければならないことはいつもその場その時で処理するルールを徹底しています。
服やモノをメルカリでひとまとめに処分しようと思って貯めていても、ずっと貯めっぱなしになってしまいます。
処分しようと思ったらその場で処分するのが後で一番楽なようです。
ものを使うものは使う場所のすぐに出せる場所に置くのがベストです。
閉まっていたらいつの間にか違う場所に移動して無くなって、また購入することになります。
ワンアクションで出し入れできるようにしましょう。
絶対なくせないものは、絶対になくしてはいけない置き場を設定して、そこに必ずしまうようにしまう。
財布、スマホ、鍵束、けしてなくしてはいけないものにはキーファインダーを取り付けましょう。
なくした場合もスマホアプリで場所を教えてくれます。
最近はだんだん小型になり値段も手頃になっています。
掃除は使い捨てや便利な機械を利用して快適に
毎日の掃除は使い捨てグッズを利用して、快適化します。
クイックルワイパーなどの使い捨ては割高ですが、ぞうきんのように使うのにも、洗うのにも一手間かかると使うのにハードルが上がります。
また、ロボット掃除機、食洗機、ドラム式洗濯機をフル活用しましょう。
贅沢なような高価で贅沢な気がしますが、その分服や持ち物をシンプルにすれば、充分に元がとれます。
そして、最後は一番の根本は買い物ですね。
買うからものが増える。
2つ買ったら20%オフなどのセールスに迷わされずに、本当に必要なものを買う習慣を身につけましょう。
ADHDタイプはとかくはまりやすいので、クレジットカードとギャンブルには要注意です。