アメリカの刑務所ではおいてはいけないと言われる禁断の書「権力に翻弄されないための48の法則」解説第8弾。
今回は第5の法則をお送りします。
提言 法則5 名声は大いに頼りになる。生命をかけて名声を守れ
名声は、パワーの礎である。
名声を通じてのみ、人は他人を威嚇し、勝利を得ることができる。
しかし、ひとたび名声が褪せてしまったら、人は無防備になり、各方面から攻撃されるようになる。
難攻不落の名声を打ち立てよ。
攻撃の目に油断なく目を配り、芽のうちに積んでおけ。
同時に、敵の名声に穴を開けることによって敵を叩き潰すことを覚えよ。
あとは放っておけば、世論が敵を吊るしてくれる。
難攻不落な名声が難しい時代
禁断の書では諸葛孔明の有名なエピソード【空城の計】を例えに使っていました。
現代で分かりやすくするために人気脚本家の宮藤官九郎さんを例にしてみます。
宮藤官九郎さんはドラマ「あまちゃん」「いだてん」などで有名ですが、実は視聴率が良かった作品は「池袋ウエストゲートパーク」や「あまちゃん」など、数えるほどしかないのです。
数字的に苦戦した作品の方が多いのです。
ところが数年に一度大当たりする作品が出てくるので、出す作品出す作品がヒットしていると錯覚されています。
宮藤官九郎という名前だけですでにブランドが確立しているのです。
1970年代には映画会社が倒産し、多くの映画スターがテレビ映画に進出しました。
と言っても、かつての大スターも既にアラフォーになっており、みんなおじさん化していました。
すでに若くて綺麗なテレビの出身の俳優達が活躍していましたが、映画スターは必ずドラマの中の重要なポジションでした。
会社での年功序列もそうですが、昔はどの業界でも、ある程度のポジションについていたら、問題を起こさない限り、安定した地位が確保できていたものでした。
ところが、今はその図式が成り立たなくなってきています。
芸能界でもYouTuberになって、人気が復活。そこからまたテレビに出るようになった人もいます。
かつてのように王道で地位を確立する方法が揺らいで来ているのと同時に、テレビなどの大きな影響力を持つものに頼らなくても、自分ブランドを確立できる時代になりました。
影響力は両刃の剣
「ひとたび名声が褪せてしまったら、人は無防備になり、各方面から攻撃されるようになる」
提言の項目にもあるように、影響力はもしマイナスに働いたら、凄まじい批難を浴びることになります。
リアリティショーに出演していた女子プロレスラーがSNS上での誹謗中傷に心を痛めて自殺した事件がありました。
明らかに犯罪行為である場合の復帰は難しいでしょうか、モラルが問われて炎上し、
復帰できないタレントさんもいます。
たとえばアンジャッシュの渡部健さんですが、渡部さんと同じように不倫をしているのを公言しながらも地位が揺らいでいない人もいます。
名前が似てますが渡辺謙さんや三遊亭円楽師匠、桂文枝師匠などは不倫が暴かれていても、ずっとテレビにバッシングを受けることなく出演しています。
これら3人はすでに確固たる地位を築いているから揺るがない。
バッシングされることもないのでしょう。
提言で言う【難攻不落の名声】を手に入れた人たちです。
同じような言動をしても、炎上する人としない人がいます。
見ている人たちが、憧れているか、身近に感じているかがポイントになるようです。
たとえばGACKTさんが問題になる言動をしても、炎上しません。
それはGACKTさんが、誰もが憧れるようなポジションだからです。
逆に身近に感じるか、自分より下に見ているかで炎上される確率が高くなります。
40代の派遣社員が発信していたライフログのYouTubeは、
彼より若い世代の人から
「おっさんなのに俺より悲惨な生活をしている人がいる」
と突っ込みの対象としてブレイクしました。
ブレイクしたことで、派遣社員をやめて本業のYouTuberになると、バッシングされるようになりました。
自分より下だと思っていた人が自分より上にいくのが許せなかったのです。
敵を排除する場合は用心を
提言では
「攻撃の目に油断なく目を配り、芽のうちに積んでおけ。
同時に、敵の名声に穴を開けることによって敵を叩き潰すことを覚えよ。
あとは放っておけば、世論が敵を吊るしてくれる」
と言っています。
目障りな敵がいても自分が直接排除しようと動けば、それがバレると今度は自分が世間から批難されます。
自分や自分の身内を攻撃したとして、直接相手に攻撃を仕掛けたタレントさんがいました。
例外なく芸能界を引退しています。
あくまでも、禁断の書の法則を学んで、直接自分が手を下すのはやめましょう。
まとめ
今回は禁断の書より法則5をお伝えしました。
確固たる名声を手に入れるにしても、直接的にではなく野心を悟られないように遠回しに手に入れることが重要です。
手に入れても、維持するための用心を怠ってはいけません。