アメリカの刑務所ではおいてはいけないと言われる禁断の書「権力に翻弄されないための48の法則」解説第6弾。

今回は第3の法則をお送りします。

今回の法則は探偵が調査をする場合にも、当たり前のように使っています。
この法則を使わなければ、調査対象に身辺調査をしていることを悟られてしまい。
調査がうまくいかなくなってしまうからです。

 

禁断の書から悪に騙されない秘訣を探るその6

 

提言 法則3本当の目的は隠しておけ

 

報道のウラにある目的は決して明かさず、相手を不安にしておくことだ。
こちらの意図が見えない限り、相手は防御するのにも策の施しようがない。
充分に煙幕を張り、相手を検討違いな方向に導いておけば、向こうが真の目的に気付いた時には 、もはや手遅れになっている。

 

おとりを使っておびき寄せ、燻製ニシンでにおいを消せ

 

人々を欺いている時、こちらの目的に少しでも疑念を抱かせれば、すべては水泡に帰してしまう。万が一にも、こちらの意図を悟らせてはいけない。
燻製ニシンを引きずってキツネの通った跡を横切ると、キツネの匂いが消えて猟犬が迷うという。
同じように、かりそめの誠意を示し、曖昧な信号を送り、囮を置いて方向を狂わせるがいい。
真実と虚偽との違いが見分けられない限り、相手は決してこちらの真の目的を察知できない。

 

警告! きれいな言葉には裏がある!

 

この法則を説明するのは、過去の事例を紹介するよりも、現実を見渡した方がわかりやすいでしょう。
「きれいな薔薇には棘がある」
と言うように、心が震えるようなきれいな言葉で、コロッと騙されたことはありませんか?
優しい態度や誠実な姿勢で、「この人はいい人に違いない」と思った人の口車に乗って、その人の言葉に従った後の結果はどうでしたか?

もちろん最初の言葉はあなたを騙すための釣りの言葉に過ぎなくて、真の目的はあなたが奪われてしまったものそのものです。

宗教、セールス、自己啓発。

身近な例で言えば、深夜の通販番組で、勢いに任せて注文したことはありませんか?
通販番組で紹介している健康や美容に関する商品は、それを使うと、あたかも夢のような結果をあなたにもたらす……
のように宣伝しておきながら、ほとんどが実際にさほどでもなくてガッカリします。
にもかかわらず、深夜の通販番組がなくなることはありません。
きれいな言葉に騙される人は次々と現れるのです。

また、ホワイト企業と謳っていたチェーン店が、裏ではブラックなことをやっていて、自殺者やうつ病になった犠牲者がたくさんいるという報道もありました。
表面ではものすごく理想を抱えげて、夢を持った若者を入社させて、搾取する手口です。

最初の印象で騙されてしまうのは、恋愛や結婚も同じです。
最初はあんなに優しかったのに!
人が変わったように、ひどい仕打ちをします。
最初の甘い言葉は、あなたを釣るための餌で、真の目的は別のところにあったのです。
これもブラック企業と手口は同じですね。

どうしてこんなにも人間は最初の印象で騙されてしまうのでしょうか?

パターン認識に弱い

人間は一旦相手を信用すると、「この人は信用しても大丈夫だ!」というバイアスがかかります。
借金を返さない人は、最初の1、2回まで借りた金をきっちり期限までに返すといいます。
こうして相手を信用させておいて、3度目には大きいお金を貸して返しません。

一度相手を信用してしまうと、「今度は返してくれるだろう」と、貸す方が借りてる方の都合のいいように解釈してくれるからです。
30年間取引があった会社が破産宣告をした時、売掛が残っていた会社は最後まで信じませんでした。
30年の間、一度も支払いが遅れたことがなかったからです。
このようにお人よしほど、人を信用しすぎてしまうのです。

見かけを事実と錯覚する

 

「人は見かけが9割」という本がベストセラーになりましたが、まさしく見た目で人はコロッと騙されてしまいます。
詐欺師まがいのセールスマン、必ずピチッとしたスーツを着て、身だしなみが整った人達です。
ハンサムで好青年のように見えたタレントが、思わぬスキャンダルで消えていくのも、見た目がいいと、中身もいいものと信じ込んでしまう人間の根本的な理由にあります。

例外 怪しいと思わせておいて、ギャップで信用させる方法もある

 

例外になりますが、最初から怪しい……と思われている人はそのギャップで信用させるという方法もあります。
その格好の例がタレント・フワちゃんです。
ド派手な衣装にタメ口。
さぞ扱いにくいタレントだろうという印象ですが、実はカメラが回っていない時にはとても礼儀正しくて、誠実なのだとか。
「ジャイアン効果」と呼ばれていて、テレビでは毎回のび太をいじめているジャイアンが、1年1度の映画では勇敢でカッコいいキャラに変わる。
すると、ものすごくジャイアンがいいヤツに見えるのです。
これは上級コースで、なかなか普通の人には出来ない技ですね。

 

まとめ

 

今回は禁断の書から法則3本当の目的は隠しておけをお伝えしました。
今回の法則は、使いこなすには訓練が必要ですね。
せめて、表面ではなく相手の裏の意図を読み取れるようになりたいものです。