アメリカの刑務所ではおいてはいけないと言われる禁断の書「権力に翻弄されないための48の法則」解説第5弾。
今回は第2の法則をお送りします。
今回は多くの人が大事にしているであろう友情をバッサリ。
「友情ほど大事なものはない!」
と言うかも知れませんが、禁断の書の流は一般の常識とは真逆の価値観です。
しかも敵をうまく使えと言うではありませんか?
法則2 提言 友を信じすぎず、敵をうまく使え
友には用心せよ。 友であるがゆえに、彼らは妬みやすく、すぐに裏切る。 友であることに甘えて、独善的にもなる。
だが、かつての敵を味方にすれば、友もよりもよほど忠実な働きをする。
彼らにはそれなりの結果を出す必要があるからだ。恐るべきは、敵よりもむしろ友である。敵がいなければ、是非とも敵を作るべきだ。
注意! 友達お仕事のパートナ-にしてはいけない
友達を信じるな! と言っても、利害関係が全くなく、話し相手になるだけの友達だったら何の問題もありません。
しかし、長年の友達でも同じ仕事をする同志になると、友情に亀裂が生じる場合があります。
意気投合して、一緒にビジネスを立ち上げても、ほとんどが空中分解に陥ります。
例えばあなたが経営者になって、友達を雇うという立場になっても、友達はあなたを社長とも思わないので、友人として態度を取ります。
そうなると必ずそこに、甘えやおごりが出てきます。
友人が社長の言うことを聞かないと、他の社員に示しがつかなくなります。
また、両方が経営者になったら、意見が対立した場合、会社が真っ二つに割れてしまいます。
会社の経営がうまく行こうとも、失敗しようとも、いつかは必ず袂を分かつ時が来ます。
友達との関係は変化していく
もし、あなたの友達とあなたがずっと変わらない生活をしていたら友情は長続きするでしょう。
しかし、しばしば人生には変化が訪れます。
仕事が変わったり、結婚したり、子供が出来たり、独立したり……
お互い同じようにライフステージを上がっていけば幸いなのですが、そんなにタイミングよくはいきません。
もしあなたに家族ができても、友達の方がずっと独身であれば、だんだんと距離ができていきます。
サラリーマンだった友達が独立して飲食店を出すといいます。
店を出す前にいっぱい試食させてもらっても、あれだけたたで食べさせてもらったのに、いざ店を出したらお金を出すのが惜しくて、あまり通わなくなる。
そんな人ばかりじゃないかも知れませんが、人生にはそんな心変わりがあるのは当たり前。
禁断の書の中でも、「心変わりが当たり前に思っていたら、もし変わらず友情をしめしてくれたらありがたいと思える」
友情に過度の期待を持つのは禁物です。
現代に敵を使えはありえるのか?
武器を持って戦う時代じゃなくても、敵を味方にするということはあり得るのでしょうか?
現代で一番身近な例はドラマ「半沢直樹」です。
第1シーズンではにっくきラスボスであった大和田常務。
第2シーズンになると、一転半沢の味方になりました。
最後の最後まで、本当に味方なのか敵なのか分かりませんでしたけど……
半沢と大和田の最終目標は、東京中央銀行の存続・発展です。
銀行自体がなくなってしまえば、二人の出世の道は途絶えます。
出世争いで言えば敵ですが、銀行を守りたいと言う目的は同じ。
もしこれが半沢の友達だったらどうでしょう。
半沢の友人で同期の渡真利は、半沢に情報を提供するものの、半沢がピンチの時には捨て身になって助けたりはしません。
どうなっても生きていけるように、ちゃっかり自分だけは安全なポジションにいます。
ここでも友情はあまり期待できませんね。
その点大和田は、半沢が失敗すれば自分も被害を被ります。
だから半沢のことか大嫌いであっても、協力せざるを得ないのです。
このように、ライバルは時には強力な仲間になり得るのです。
徳川家康は滅んだ元武田家の家臣を重用しました。
大河ドラマ「おんな城主直虎」で、今川軍についた井伊家は一旦改易(解散のようなもの)になってしまいます。
しかし、直虎の血筋である井伊直政が、徳川家の家臣になり出世しました。
本来よその家の家来である井伊家は、戦の度に必ず成果をあげないと、肩身が狭いのです。
直属の家臣に比べて、絶対に成果を出さないといけない理由があるのです。
このようにして、家康は本来は敵側である家臣をうまく使って、天下を取りました。
まとめ
今回は第2法則、友情を信じずに敵を上手に使う方法をお伝えしました。
禁断の書では、敵は敵のまま扱った方がいいとも言っています。
ライバルがいることで自分が奮起し、努力できるからです。
逆に助けてくれる人がいるとそれに頼って、自分の全力を出し切れないケースもあります。
敵こそが自分を奮起させるものだと思えば、どんなトラブルにも打ち勝てそうな気がします。